イスラエル全土で育まれるワイン造り

カーメルワイナリー


イスラエルのワイン造りが盛んな地域

イスラエル・ワインマップ

北はレバノンにシリア、東はヨルダン、そして南にエジプトと接するイスラエルは、地中海東岸に位置する中東の国です。
国土の広さが四国ほどの小さな国ですが、多様な気候、標高の変化の大きさ、そして変化に富んだ土壌の資質が、多様なブドウ品種の生育を可能にしています。

左図の緑色で示されているように、現在イスラエルには下記の5つのワイン造りが盛んな地域がありますが、このうちショムロンとサムソンはイスラエルの伝統的なワイン生産地域です。地中海沿岸に広がり、多数のぶどう園が造られ、100年近くにわたってイスラエルワインの基盤となってきました。


一方高品質なワイン造りへの改革が始まると、ゴラン高原や上ガリラヤ、ジュデアンヒルズなどのより冷涼な地域にぶどう園が開拓され、イスラエルの良質なワイン生産地域として興隆することになります。

5つのワイン生産地域
 1)ガリラヤ : 上・下ガリラヤ地方及びゴラン高原をを含む北部地域。
 2)ショムロン: カルメル山麓の南側に広がる地域。
 3)サムソン : テルアビブ南側海岸沿いの平野地域。
 4)ジュディアンヒルズ: エルサレム北西部に広がる丘陵地帯。
 5)ネゲヴ砂漠: イスラエル南部の砂漠地帯。


ガリラヤ(ガリリー)
ガリラヤ地方はレバノン国境の南側に広がるイスラエル北部をカバーしていて、ゴラン高原と共にイスラエルで最良のワイン生産地と考えられています。
上ガリラヤ地方は標高650m〜1,000mに位置する山岳地帯で、火山性の砂地とテラロッサ土壌が混ざり、粘土質ですが水はけが良く、冷涼な気候がワイン造りに有利に作用しています。比較的新しいワイナリーが多い地域ですが、カーメルワイナリー傘下のカヨウミワイナリーもここにあります。

ゴラン高原は火山性台地で、雪に覆われたヘルモン山からの冷風の影響を受けて気候は比較的涼しく、また乾燥する夏には灌漑により水が供給されています。南部は標高が350mほどで、玄武岩からなる粘土質の土壌が特徴であり、一方北部は標高が750m〜1,200mあり、土壌は火山性凝灰岩と玄武岩から成っていて水はけに優れています。ワイナリーとしては、ヤルデンのブランド名で日本でも良く知られるゴランハイツワイナリーが有名ですが、ペルターワイナリーもこの地を拠点としていますし、カーメルワイナリーのシャアル葡萄園もこのゴラン高原にあります。


カヨウミワイナリー

上ガリラヤにあるカーメルワイナリー傘下のカヨウミワイナリー


ショムロン
ショムロンは、1880年代にエドモンド・ロスチャイルド男爵によって最初に開拓された、イスラエルでは最も伝統的かつ最大のワイン生産地域です。カルメル山麓南側に位置するジフロン・ヤーコヴとビンヤミナの2つの町を中心にブドウ畑が広がっています。
カルメル山麓の寒冷気候と地中海の温暖な気候の両方の恩恵を受け、また石灰質の粘土、テラ・ロッサ、白亜質の石灰岩などが入り交じる特色ある土壌に恵まれ、古くから大々的に生産が続けられている地域の一つです。
カーメルワイナリー、ビンヤミナワイナリー、ティシュビワイナリーなどが隣接していますが、ビンヤミナもティシュビも、今でこそいずれもイスラエル全土にブドウ園を構える規模のワイナリーへと成長していますが、最初はこのショムロン地区でのブドウ作りからその活動を始めました。
当店が最初にお付き合いを始めたヴィトキン・ワイナリーも、このショムロン地区の北部に位置しています。


ティシュビのジフロンヤーコヴブドウ園

ティシュビのジフロン・ヤーコヴにあるブドウ園



自然味溢れるワイン造り息づくティシュビのデイリーワイン赤白2本セット

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サムソン
テルアビブ南東のジュデアン平原及び低地に広がる、イスラエル中央に位置する海岸沿いの地域です。この地域の多くのブドウ園はロスチャイルド男爵の時代に開拓されました。
高温多湿な地中海性気候であり、また砂地や粘土質のローム層が堆積した土壌が広がっていて、一部にテラ・ロッサも見られます。緩やかな丘陵地帯のジュデアン山麓もこの地域に属していて、石灰岩や粘土質のローム層が広がります。新たに開拓されたワイナリーが多いという視点で、近年最も成長が著しい地域です。


ジュディアンヒルズ
エルサレムの北に広がる山岳地帯から西部、そしてヘブロンの南にあるヤティールの森にまで広がる地域であり、古くからワイン造りが行われてきた歴史を背景に近代的なワイン造りが再興され、今、最も注目されている地域です。
著名なブティック・ワイナリーが多数興隆し、高品質ワインが生み出されることで知られていて、プサゴット・ワイナリーもここにあります。
昼間暖かく、夜は涼しい、ワイン造りに最適な気候が特色で、高い山頂では積雪も有り、冬の気温は0℃〜18℃、夏は15℃〜30℃の気温が続きます。薄い石灰岩の層が広がっていて、石の多い土壌が特色です。


雪に覆われたプサゴット・ワイナリー 

雪に覆われたプサゴット・ワイナリー 


またエルサレムから西へ40km程の所に位置するエラ・ヴァレー(エラ渓谷)もジュディアンヒルズの一部であり、ここでエラ・ヴァレー・ワイナリーが活動しています。
この地で何千年も続いた古代のワイン作りの文化を再興し、これに現代のワイン醸造の知識と技術を融合してプレミアムワインの生産に取り組んでいる注目のワイナリーです。


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ネゲヴ砂漠
ネゲヴは砂漠地帯でイスラエル南部に広がり、国土の半分を占めています。北東にある標高が500mほど、年間降雨量が150mm程の地域にブドウ園が開拓されていて、土壌は黄土と呼ばれる風で運ばれたローム層の堆積土が広がっています。カーメルワイナリー傘下のヤティールワイナリーが最初にここにワイナリーを拓いています。
一方中央にあるネゲヴ高地にはティシュビワイナリーのスデ・ボーケルブドウ園やミツペラモンブドウ園があります。標高は700m〜1,000m、降雨量は年間50mm〜100mmほどで、砂地のローム層の土壌が広がっています。日中は暑く(夏には15℃〜40℃)、夕方から夜には冷たい空気に包まれる寒暖差の激しい気候の中でのワイン造りが続けられています。朝方はしばしば霧に覆われますが乾燥していて、また気温が低いことから、ぶどうが病気にかかりにくい利点があるようです。


ネゲブ砂漠にあるティシュビ・ワイナリー

ネゲブ砂漠にあるティシュビ・ワイナリー



ネゲヴ砂漠で育まれたティシュビ・エステートのメルロー

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